この度は、当サイトにお越しくださり誠にありがとうございます。MOO(ムー)は佐藤公子の仕事部屋の名前です。 私は、レタリングを仕事にして35年になります。これまで、各種道具を使い、紙の上に墨で文字を描いてきました。一部の文字を除き、その多くは一度印刷されてその役目を終え、消えてゆきました。手許に版下としての原字もほとんど残っておりません。思えばいままで、同じ書体の同じ字種を、繰り返し繰り返し何度描いてきた事でしょう。手仕事ですから、仕上がりはいつも同じではありません。そのたくさん描いた同じ字種の中から、私なりの最高の一文字を保存できたら…と何度思った事でしょう。
パソコンをとりまく環境も充実して、文字が残せるようになりました。紙に描いた原字を残すのと違い、繰り返し使える「生きた文字」です。長い間、文字を描いてきた者として、これは本当にうれしい事です。書体「豆太郎」をスタートにして、今後も見出し用書体を中心に制作していきたいと思っております。
書体「豆太郎」、書体「豆の助」は、現在、漢字の第一水準と第ニ水準の一部 、計約3200字とひらがな、カタカナ、記号、数字、英字を制作いたしました。引き続き第二水準の追加分の文字を制作します。
書体「茶太郎」は漢字の第一水準、第二水準の一部を制作しています。
かな書体「梅丸」はひらがな、カタカナを制作しました。引き続き約物の一部を制作する予定です。
文字づくりに携わって一番大変なのは何と言っても文字数の多さです。
2000年12月9日の朝日新聞によりますと、「漢字出現頻度数調査」についてT印刷の過去2回にわたる調査資料では、常用漢字の1945字だけで、延べ漢字数のおよそ96%を占めるという結果が出ているとのことでした。人名用漢字を除けば残り3%程の文字をカバーするために あと5000字の文字が必要という事のようです。不合理といえば不合理、奥が深いといえば奥が深い、日本の文字状況だと思います。
引き続き制作を続けます。
今後とも当サイトをよろしくお願い申し上げます。
尚、将来的には販売を考えておりますが、現時点では書体販売はしておりません。
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